暴走

12/26
48158人が本棚に入れています
本棚に追加
/501ページ
和樹はもう、真っ黒の特攻服を着ていた。 金の髪は綺麗に後ろに流してある。 いつもより危険な香りが増した和樹は、 誰よりも色っぽく、かっこいい。 「もう行くの?」 「いや。まだ行かねぇ」 和樹は少し考えてから私の隣に腰を下ろした。 倉庫の中は、お祭り騒ぎ。 静かな私達だけが異世界に居るみたいだ。 だからといって、居心地が悪いわけではない。 むしろ、和樹と落ち着いているこの時間が好きだと思う。
/501ページ

最初のコメントを投稿しよう!