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父が怒鳴る声
母の泣き叫ぶ声
何かが壊れる音
聞きたくない。
見たくない。
もう、
どこかに消え去りたい。
口には鉄の味が広がり、
視界が歪んだ。
父が帰ってくる日。
それは私にとって恐怖そのもの。
ううん。
違う。
私にとって“生きるコト"
それ自体が恐怖だ。
父は週に1度帰ってきてはストレスをぶちまける。
朝になれば父はいなくなる。
そしたら母が私をいたぶる。
傷が気になって学校なんて行けやしない。
目の前で私を殴り続ける父を見て思った。
― もう、いっそのこと消えてしまおう ―
私には生きる価値なんて無いんだ。
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