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そんなこと思ったけど、空腹には勝てない私は
「肉っ!!」
乙女とは思えないワイルドなメニューを叫んだ。
その瞬間周りにいたお兄様方が笑いだして……
和樹も私を落としそうなくらい盛大に吹き出した。
「な、なによ!」
「あぁ。いいよな…肉」
「ねぇ、バカにしてる!?」
「…してる」
「ムカつく!!アホ和樹っ!!」
ドスッ!だか、ボスッ!だか…
そんな音と共に力いっぱい和樹の背中を叩くと、
「弱ぇパンチ。」
なんてまたバカにされた。
私はこの時、和樹との口喧嘩にムキになっていたから気がつかなかった。
私たちを見る、お兄様方や小山圭の視線に。
驚きと、喜び。
そんな感情が混ざった視線に。
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