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「おらよ」
「ぎゃっ!!」
ドサッと乱暴に下ろされたのはソファーの上。
もう既に和樹の失礼さに慣れ始めた私は反論をしないで、
私の下にある皮の高級そうなソファーを触って目を輝かせていた。
すると、
「和樹、その娘?」
急に声が聞こえてきて、
今度はどんな変態が…
と、おそるおそる顔を上げた私が見たのは、
「はじめまして」
“黒髪”の……
“黒髪”の!!
“普通な人”の優しい笑顔。
ピアスは沢山してるけど…
この際どうでもいい!!
この溜まり場でやっと見つけたまともな人に私は勢いよく飛び付いた。
「あ゛~!!」と、小山圭の叫び声が聞こえた気がしたけど、気にしない。
私のいきなりのハグに一瞬ふらついた黒髪お兄さんは、
すぐに体制を立て直して私を支えてくれた。
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