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日が沈むにつれ、増える人。
まだ増える……
まだ、増える……。
気が付いたら倉庫にも入りきらない人、人、人。
それを見て驚き…
というより懐かしくなる。
私が、初めて此処に来た日。
あの日もこんな感じだったなぁ、なんて。
料理を出し終え、1人隅っこで思い出に浸っていると……
「どうした?」
降ってきた、低い声。
その声に頬が緩むのが自分でも分かった。
それに気づかれないように出来るだけ、素っ気なく
「ちょっと、思い出してたの。ここに来た日の事」
そう言ったつもり。
でも、私の隣に来た和樹は微かに笑っていたから、私の子供じみた見栄なんてお見通しかもしれない。
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