暴走

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「…それじゃ、和樹」 シンさんから促され、和樹は静かに口を開いた。 辺りはこれだけ人が居るにも関わらず、とても静か。 そこに…… 「……怪我をするな。捕まるな」 低い、和樹の声が響く。 「お前達のことは信じてる。強ぇし、運転技術だってある。でも…一人じゃ出来ねぇこともある。そん時は…」 そこまで言った和樹は目だけで当たりを見回した。そして… 「……助ける。必ず」 力強く言い放った。 「信じろ、仲間を。俺を。信じて……楽しめ」 これが、和樹なんだと。 これが、総長・松本和樹なんだと実感する。
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