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「で…お前はまだ気づかねぇのか?」
和樹に極力近づかないように精一杯ソファーの端に逃げている私をバカにしたように……
……いや。
完璧にバカにした目付きで見てくる和樹は突然そんなことを言った。
「え…?」
「だから…お前は、俺らの名前知って、ここを見て、まだ何処だかわからねぇのか?」
そんなこと、言われても……
ぐるっとここを見渡してもピンッとなんてこない。
ひたすら首を傾げて、記憶の糸をたどっている私を見て
和樹は『信じられない』と言うような表情を見せた。
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