集会

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そんな顔で見られたって、知らないものは知らないし…… 「あんた達有名人なの?」 私の真面目な質問にはシンさんが吹き出し、小山圭はケラケラ声を上げて笑った。 「夏海ちゃん、あの旗見てもまだわからない?」 シンさんの指差した先。 それを見て、ヒュッと息を飲みこんだ。 ……そうだ。 私は彼らの名前を知っている。 松本和樹 小山圭 近藤シン どれも学校でその名前を聞かない日は無かった。 「虎牙…。」 「……あぁ」 和樹の肯定の言葉に白眼向いて倒れそうになる。 “虎牙<コガ>” 最強にして最凶の暴走集団。 私の見つめる先では“虎牙”の象徴である、金色の虎の刺繍が入った旗がなびいていた。
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