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「夏海ちゃんの部屋はここだからね」
シンさんに連れてこられたのは小さな部屋。
通称――女部屋。
そこにあるのはタンス1つと、この部屋には不釣り合いな大きいベッドだけ。
「ありがとうございます」
ペコリと頭を下げる私を、シンさんは見つめて……
「夏海ちゃん。約束は覚えているね?」
真面目な声でそう言った。
何度も何度も……飽きるくらい聞かされたこと。
少しうんざりしながらも、私は「はい」と頷いた。
ことの発端は20分ほど前。
和樹の一言から始まった……
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