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「お前の部屋、2階の一番奥の部屋だから」
乱暴に私の涙を拭いながら言った和樹の一言。
それが爆弾だった。
私が「うん」と頷く前に
「何考えてんだっ!!」
シンさんが怒鳴りながら和樹の胸ぐらに掴みかかった。
あの、温厚そうで不良とはこれっぽっちも思えないシンさんの豹変っぷりは見事で……
あぁ、やっぱり彼は“近藤シン”なんだな。
と、感心した。
それと共に沸きだした罪悪感。
和樹がここに居ても良いって言ってくれても、それを良く思わない人も勿論いるはず。
やっぱり私は此処に居るべきじゃ……
「アホか!何であの部屋なんだよ!!」
……ん?
「仕方ねぇだろ。あの部屋しか空きはねぇんだ」
…………んん?
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