吹き抜ける群青とすり抜ける鮮血

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僕はそもそも他人に干渉するのが苦手だ。誰かに干渉するということはその人の何かを変えてしまうということだ。良くも悪くも。 僕の周りの人たちは僕の事を他人に興味がないという。それを否定できるほどの根拠と理由を僕は持っていないので特に間違ってはいないとは思う。 でも、本質は興味がないというよりは興味を持たないようにしているというのが正しいんじゃないかと最近になって思うようになった。 僕は僕のせいで近しい人の環境や性格が変わってしまうのが嫌なのだ。嫌悪しているといってもいい。 僕は誰にも影響を与えず生きていきたいのだ。僕程度の影響で自分を変えないでほしいと思っている。 しかし、現実にはそんなことは不可能に近い。生きているということは誰かと関わっているということで関わっているということは影響しあっているということだ。 誰にも影響を与えずに生きていくことなんていうのは生きている以上不可能と言っていい。 ただし、不可能だからと言ってやらない理由にはならない。
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