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「やっと家に帰ってこれたな…」
感慨深げに言ってドアを開けると、そこには5人の美女が待っていた。しかも5人とも個性的な服装だった…。
巫女服、ナース服(黒いけど…)、メイド服、天使(…かな?)、そして競泳用の水着。
すでに俺の頭はフリーズ寸前だ…。
すると真ん中のメイド服の女性が
「おかえりなさい!今日から私たちがあなたのママですよ!」
と言ったのを皮切りに他の女性たちも喋り出した。
「うづきママって呼んでね♪きゃは☆」
「たくさん甘えてくれていいのよ。」
「そういうことだ!よろしくな!」
「……♪」
彼女たちが言い終わってから俺は思い出していた。彼女たちはウチの学校の先生だ。
メイド服の女性は担任の一文字先生。黒いナース服に抜けるような白い肌がとっても美しいのは化学の二ノ舞先生。巫女服が似合う黒髪の美人は三世院先生。背中に羽根の生えている一見中学生のように見えるかわいらしい女性は四天王先生。競泳用の黄色い水着にYシャツを羽織っただけという大胆な女性は五箇条先生…と、ここでもっと重大なことに気付いた。
「え?マ、ママになるって…誰が? …誰の?」
すると一文字先生が
「私たちがあなたのママになるんです…ケド…ご迷惑でしたか?」
「いや…迷惑っていうか…その…なんで俺のママに?」
まだ混乱して頭がよく働かない俺は取りあえず頭に浮かんだ疑問を口にした。
「今日あなたの話を聴いていたら、私なんていうか…あなたを守ってあげたいって思ったんです。それで、先生方に相談したんですけど、母親が必要なんじゃないかって。だから私たち、あなたのママになってあげたい!」
その時の先生たちの目はとても真剣で、それでいてとても優しかった。
「えっと、それじゃあ先生たちはいつまで俺のママになってくれるの?」
「私たちの話し合いではあなたが一人前になるまでってことになってるんですけど。それと、家では先生じゃなくてママって呼んで下さいね♪ さぁ、もうご飯の支度もできてるので食べませんか?」
「食べよ、食べよ~♪」
「冷めないうちに…」
「食べ物は粗末にしちゃダメよ?」
「好き嫌いすんなよ?」
こんな美女たちにそう言われて断れる俺じゃなかった…。
リビングにはおいしそうな料理がたくさん並んでいた。 施設にいたときも大人数で食卓を囲んでいたけど、今日はそれとはまた違った雰囲気だった。
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