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「私は、あなたのことを聞いて考えたんです。もし私がお父さんやお母さんを亡くして世界で一人ぼっちだったらって…。 私は絶対に寂しい…。だから私は、心からあなたのママになってあげたいって思ったんです」
「ありがとう…ママ。 改めて、よろしくお願いします!」
俺が風呂から上がると、ママたちはいつの間にかパジャマに着替えていた。むつきママはメイド服から黄色いパジャマに。きさらぎママはピンクのかわいいパジャマ。やよいママは浴衣。うづきママは薄緑のパジャマ。さつきママは薄いブルーのすごく女の子らしいパジャマになっていた。
「って、ママたち帰らなくていいの?」
ふと疑問に思ったので聞いてみると
「な~に言ってんだよ?俺たちもう親子だろ?親子が一つ屋根の下で暮らさなくてどうすんだ?」
「まさか…ウチに住むの?」
「そうよ? あっ!このことは学校なんかには秘密よ?」
「荷物は…すでに運び込んであります…」
「それで…お部屋の方が足りなくなってしまって…。なので、これからは誰かと一緒に寝るということで」
「そういうこと☆だから今日はうづきと寝よ♪」
「あっ!うづきばっかずっけーぞ!今日は俺と寝るんだ!」
「あら、あなたは私と寝たいわよね?」
「いえ…ぜひ私と…一緒に…」
「いーえ!今日は絶ぇ~対っ私と寝るんです!」
このままでは本気でケンカになり兼ねないので
「じゃあ、今日はみんなで一緒に寝ようよ」
と言うと、今度は誰が俺の隣りになるかで揉め始めてしまった…。結局場所はジャンケンで決めることになり、俺の右隣りにきさらぎママ。その隣りにうづきママ。そして左隣りにやよいママ。その隣りがむつきママ。最後に一番遠くなっちゃったのはさつきママだ。 俺たちはリビングに巨大な川の字2つになって眠った。
周りのママたちからは軟らかくて甘い香りがしてすぐには寝付けなかった。
これが…家族…。これが…ママ…。今はまだあまり実感が無いけど、これからもよろしくね、ママ!
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