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その日は
何気無い、ごく普通の
いつもと同じ学校生活だと思っていた。
こいつが口を開かなければ。
「ねえ、沙苗!!
合コン行こ☆」
「絶対に嫌だ」
私は
木崎 沙苗<キザキ サナエ>。
只今、親友である美咲の話を
険しい顔で聞いています。
というか、拒否してます。
「沙苗が来れば
盛り上がるのに・・・;」
「私が、そこら辺の
ヒョロっこい男子となんで遊ばなきゃならないの?
てか、私が行ったとしても
つまんないと思うよ?」
「えぇ~!!
つまんなくないよ!
だって、沙苗が来るって言えば
大抵の男子はすぐ集まるし、沙苗にばっか話しかけるじゃん!!」
「・・・そして殴るけどね」
「それが面白いんじゃん☆」
そう、私は
男子にコンプレックスを持っていて
近づかれるとすぐ手が出てしまう癖がある。
だから
私の理想は
とにかく、私を止められる
強い人。
後を言えば
やっぱり背が大きい人です。
そして、美咲は
そんな私の癖を面白がる一人です;
「とにかく、行かないからね」
(次は・・・美術室か。)
「あっ、待ってよ沙苗!!」
私はそそくさと
美咲を置いて教室から
出ようとした・・・けれど
ドンッ
「うわっ!!」
「危ないっ!!」
私は誰かにぶつかり
後ろに倒れそうになる、手には教科書を持っていたので
頭から落ちていっているのに、手が地面につけなかった。
(やばいっ!!)
私はとっさに
目を閉じた。
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