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多分、 これが最後の漫才になるだろう。 心のどこかで病気の完治を諦めていたから 今までにない位の 全力。 そのできばえは……… 「やっぱり、漫才楽しいな。」 意味もなくする漫才なんてしたことが無かったから、何だか新鮮で初心にかえった気がした。 「なぁ、井本。」 右側の藤原が俺の耳許で囁く。 「シよか。」 耳を舐められる。 甘い誘惑と少しの刺激。 それだけで十分。
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