第一章 卑怯な人事室部長

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 くっそぉ~、確認しないとイライラするじゃないか! 「‥‥だからねぇ‥」  うぉっ!!タイミングの良い男だな。一緒に居るのは、部下か?  影から盗み聴いてやる! 「部長、隠しカメラには一部始終写ってたのに、何で隠すんですか?」  何っ!そんなもんが有ったのか、あのルーム。 「彼はね、この会社の一番偉い人の仕事引き受けちゃったの‥‥、彼をクビにするのは簡単だけど、会長になんて言い訳するの?僕は?」 「なんて奴だ…」  自分に被害が出るのを避けたのか?  スゲー、他人には真似出来ん程の保身っぷりです! 「会長の面子ですか?」 「違うよ?僕そんなに良い人間じゃないしねぇ、それに僕、彼の事嫌いじゃないし‥」  うわぁ・信じられな~い。 「まっどうせ彼は、南国に行っちゃう分けだ。気にしてもしょうがない」 「それは良いですよ?でもリラクゼーション室が、使えなくなってしまったんですよ?」  すいません‥。 「まぁまぁ、良いじゃない‥大目にみようよ‥ね?」  なっ!なんてこった!?  良い人だったのか?この俺を庇ってるのか?  うぅ人を嫌いになるのは少し控えよう…。 「……行きました」 「そう…」
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