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ここは営業部前の廊下、休憩室の方からにやつきながら両手に缶コーヒーを持って近づいて来る奴が居る。
「香山く~ん」
はぁ何処で聞き付けたんだ? そして何処が極秘人事なんだ?
「香山、聞いたぞ~お前に緊急で南の島に出張勤務らしいなぁー!それによっては出世のチャンスらしいなぁー!」
あっ?出張勤務ぅ?
「オイッ仲村!出張って…」
「まっ、一年間がんばって下さいよ。この借りはいずれ出世したら返してもらいますよ…!」
借り…って、缶コーヒー1つでかよ!?
「あっ待て!仲村っおーい、な~かむら~?」
お~い仲村さーん?なんだアイツは、疑問だけ残して行きやがった。
それからも上のお偉いさんが、
「おぉっ!香川君!!」
香山だ、香山。
「選ばれるなんて光栄じゃないか!」
あ~もう四人目だぞ?しつこいっ!?何なんだよ?
「はい。それはもう」
疲れた…。
「君になら色々教えてやってもいいぞ!頑張りたまえ、ファーッハッハッハッハッ‥」
あ~ハイハイ。
「ありがとうございます!」
って、もう居ねぇ!?
‥‥忍者って居たんだ。
「忍者みたいですね、あの人」
「うわぁっ!」
居たんだ辺りで、コーヒーを吹きそうに成った。誰?何時からそこに居たんだっ!?
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