31人が本棚に入れています
本棚に追加
「何が有るんだ?この仕事に何か、特別な事がある様な物言いだね」
「えぇ…でも今この場所で話せる様なら話してるわよ」
はぁ‥俺は、変な仕事引き受けちゃったのね?
「貴…はこの…丈夫……の…しら…?」
「えっ?ああ‥‥大丈夫だけど」
あぁ、良く聞いて無かった‥‥。
「だから…、この後特に用事がなければ、会議室に来てちょうだい」
会議室…。
「世話しない1日だな」
「あら、お互い様よ。その言葉」
去りぎわに稲葉は少し疲れた顔を見せた。
しかしながら、あのタヌキ親父には、言いたい事が山ほどあるな。面倒な事に成らなければいいな‥、はぁ‥。
静まり返った社内に一人‥。
「こゎっ!」
人っこ一人居ねぇ?
どうなってる?
何で一人も居ないんだ?
「残業手当て出ないからかな」
いや。
違う、警備が緩すぎる…。
別に寒くも無いのに、暗く長い廊下に一人‥‥妙な緊張感が溢れてくる。監視役の彼らの、多分自分を録っているであろう起動音が、静まり返った社内に響く。
ジ~ッ…ジジッ
「って、ますます怖いよ!」
ヤメだ!変な事考える前に、早く会議室に待たせてる稲葉の元に向かおう。
……ジジッジッ~…ジジッ………
最初のコメントを投稿しよう!