第一章 卑怯な人事室部長

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『詳しぃ情報はぁ☆そちらに送った♪資料にぜーんぶ☆書いてありま~す♪それじゃあ☆二人共♪愛☆コッチで待ってま~す♪』  そんな物知らんぞ!誰が持ってるんだ!? 「コレがその資料よ」  お前かよ‥。 「何で俺の資料を、稲葉さんが持ってるんですかね?」 「貴方と話した後に部長に聞いたら、渡し忘れてたから、私が頼まれたのよ」  お前かよ‥‥って何だそりゃ!それで人事部長かよ!! 明らかに仕事が適当過ぎるだろうが!! 「貴方、嫌われてるんじゃないかしら?」  いやいや、仕事の内容も、資料も、このメッセージも、命に関わる事がしれっと出てくるだろうが!!俺は殺すほどあのタヌキに恨まれてるのか? 『あっそうそう☆』  ?  何だ? 『このメッセージ☆と☆送った資料はちゃんと★処分して下さいねん♪』 「何でそんなに頑なに貫くんだ?」  と言うかもう一つの裏仕事は何だよ? 「資料には…?」  何だ、この資料? 「一つ、会長の娘夫婦、妻・道嶋薫、夫・道嶋孝雄、息子・道嶋銀二の三人の生存確認と、証明の為の物的証拠の保持、だったかしら」  それと‥。 「二つ、会長の私物を配送そして‥‥会長の娘、道嶋薫に手渡す事?」  会長の私物?      「無茶苦茶だな‥‥、放浪娘可愛さに会社の人間使おうなんて、どうかしてる」 「確かに特殊な仕事だけど、受けた後にどうこう言うのは、男らしく無いわね」  うっ…! 「それに前向きに考えないと、向こうに行ってから足手まといになるわね」  うぅっ…。
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