春眠暁を覚えず

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「何、今の」 思わず声に出して言ってしまった。 (何だ今の夢…ファンタジーにも程があるだろ!ピンクって何だ、乙女か!!) 少なくとも男子高生が見る夢ではないだろう。 しかも何だか前にも見たことあるような気もする。 (………何かの暗示か…?でも余りにも抽象的だし… って、こういう考えがファンタジーで良くないな、俺は) ところで今は何時なのだろうか。 ずいぶん長く寝ていた気もするが、数分しか経っていない気もする。 時計を見やれば短針は10時少しを越えていた。 ちょうど一時限目休みのころだ。 今から行けば二時限目からいつも通り授業にでられる。 俺はベッドから跳ね起きるとそそくさと保健室から出た。 とうとう保険医は来なかった。
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