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少し気まずかったけど、俺はぎこちなく会話を進めていった結果、青年のことをいくつか知ることが出来た。
彼は名家の出で、全国にいくつかの土地を持っていること。
ここらへんに来たのはほんの数日前だということ。
今度俺の学校に転入すること。
「ツガイケ」という名前だということ。
「ツガイケ…ってどんな字で書くの?」
そういえばタメ語の許可も貰った。
「……こうです」
ツガイケは地面に屈むと、ポケットからチョークを取り出して「栂池」と書いた。
「チョーク、持ち歩いてるのか?」
「…えぇ。何かと…入り用なものでしてね……」
(何かとって何って聞いたら怒るのかな…)
「どうしました……?」
「あ、いや、何でも」
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