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(しまった………
……ケー番とか聞いときゃ良かった…)
帰ってすぐベッドに埋もれるように寝たばって携帯を手にとった。
電波は良好、電池残量は2。
(…栂池はどうやって助けにくるつもりなんだろ)
まさか俺の悲鳴に瞬時に駆けつけて変身して仮面騎手的なアレで戦ってくれたり…
「ふは!ありえねぇ、うける…」
メールボックスに新着メールは3件。
1件は広告で、2件はクラスメートから。
そのうち一方は『どうしたんだ?』
もう片方は『先生には誤魔化しておいてやった』
一通りの流れ作業で広告メールを削除して携帯を閉じた。
視界は小さい液晶から木目の目立つ天井へ。
(…自分では突拍子もない行動のつもりだったけど、周りは意外とフツーなもんだな)
(…このまま事が進むといい。
コウモリさんが現れて、栂池が来て、お金払って元通り…とか)
(うん……それが、いい………)
瞼が融けていく。
天井が歪んで眠りが近い。
(きもち―…)
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