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ゆらゆら。
ゆらゆら。
心地よい波が指の間を通る感覚で目を開けた。
俺の身体はゆっくりと落ちていって水底へ向かって進んでいる。
上向きのままだからピンクの空が透けて水面がキラキラしてるのが見える、綺麗だ。
俺の身体はゆっくりと落ちていって水底へ向かって進んでいる。
俺を掴んではなさない、無数の手が視界の端に見える、怖くはない。
俺の身体はゆっくりと落ちていって水底へ向かって進んでいる。
進んで…どこに。
…どこだって構わない。
(つながりがあるから怖くない)
…………………………
………………
………
…
(……つながりってなんだ)
最近は無かったファンタジーな夢が再登場したお陰で俺は不機嫌に目覚めた。
妙にいらついて目を開けるのも嫌だ。
目をつぶっていても周りが暗いのは分かるし、このまま寝ていても構わないだろ。
(……う)
寝返りをうった瞬間寒気。
(……面倒だな、もう…)
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