真っ赤に流れる僕の血潮

案ずるより生むが易し

今の俺はすごく変な顔をしていると思う。

怖い、でもなんだか気になる。

夢を見てるみたいにふわふわしてる、なのに手の中にかいた汗が妙にリアル。

ぽたり、

赤い滴が床に円を作った。

｢…、どうぞ｣

吐息と聞き惑うような、小さい小さい声で付け足す。

｢………その、勿体無いんで｣

この情けない理由付けで安心して欲しい。

悪戯をなんとかして成功させたい子供みたいな心理。