280人が本棚に入れています
本棚に追加
気がつくと俺は布団の中で、暗い天井が視界にぼんやりと写っていた。
目の奥で明るい映像がちかちか見え隠れして消えていった。
夢を見ていたのか。
でも夢の中身がよく思い出せなくて、あんまり気分良くなかった。
ぼんやり天井を眺めつつ、とりとめもなく考えを巡らしていたら、ふと大事なことに気付いた。
暗い道の所から記憶はぷっつり途絶えているのだ。
「あれ…?俺、何で……」
部屋にいるんだ?
途端、夜の帳に聞き慣れない男の声。
「俺が運んできたのさ、少年」
最初のコメントを投稿しよう!