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「では、また」
菱田家の車が出ていくのを頭を下げ見送る。
上手くいっちゃったのかな。
「あっ」
その時、彩乃の目に花がうつった。
文憲にキスを盗まれた花。
なんて花なんだろう。
花の方に歩いていく。
「彩乃、どこ行くの」
母親が呼ぶ。
「ちょっと待って」
花を手のひらに乗せようとする。
へぇ~綺麗だ。
肩を叩かれる。
「もう、今行くから、お母さん」
彩乃は答えた。
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