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お母さんに浴衣を着せてもらった
今日は花火大会だ
グリーンにピンクの花模様のある浴衣
頬のガーゼは今日は大きな絆創膏になりあまり目立たない
待ち合わせの公園に力也君がいた
『お待たせ』
『……』
『似合ってない?』
『いや似合い過ぎ(笑)車乗って』
そこには赤いコペンがあった
『車買い替えたの?』
『親父の借りたんだよ(笑)』
『お父さんこんなのもってるんだ(笑)』
私は初めてこんな車に乗った。『俺も浴衣にしたらよかった』
『ホントだね、力也君なら似合ってるよ』
車が走りはじめた
『大丈夫?思い出したりしない?』
『平気みたい。楽しい。何ヶ月ぶりかな会うの』
『久しぶりの感覚ないよ。毎日話してるから』
たまたま私達は同じ携帯会社で通話は無料だった
だから毎日2時間くらい話している
そのうち花火大会の場所につき、車をコインパーキングに入れた
『疲れたらいつでも言うんだぞ』
もう人の視線は気にならなかった。自然に私達は手をつなぎ混んでいない場所に移動した
『ここが秘密のスポットなんだ。ほら座って』
力也君は大きなハンカチをベンチにひいてくれた
花火が始まり、夜空はいろんな色の光に彩られる
自然に手をつないだみたいに私達は自然にキスをしていた
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