第八章

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ケンイチの騒動から数日。 ケンイチがあんな騒動を起こした事は関係者以外は知らないし興味は無いから特にあれからケンイチがイジメに遭う事も無い。 …かのように見えて、ケンイチは多くの物を失い脱け殻のようになった。 ケンイチは数少ない友達にあの日の事を話した。 怒られた。 時は何も気にせず流れて行く。 ケンイチは徐々にイジメの標的になった。 朝登校すれば舌打ちが聞こえたり痛い視線による針の筵。 机にはゴミが置かれ、彼の私物をイタズラされたり隠されたりというのが日常的になった。 ケンイチは悲鳴をあげていた。 彼のブログは愚痴ばかりになった。 その愚痴ばかりのブログがイジメの加害者に読まれてしまった。 それは携帯の画面メモに入れられ回覧された。 「頭おかしいんじゃねーの!?。イジメてねぇし。」 彼はもう限界。 ある日の授業中。 彼は今まで感じた事が無い猛烈な腹痛に襲われた。 腹を抱え蹲った。 保健室に行き、その後すぐに病院へ。 彼の診断に彼自身が驚くのである。 胃潰瘍だった。 原因は…ストレス。 彼はイジメによって心も体も蝕まれてしまった…。 そして、少年の心は崩壊する…
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