163人が本棚に入れています
本棚に追加
目の前には乱れたスーツ姿で、髪をボサボサにしたタイチが立っていた。
「高梨!!…あぁ…良かった…生きてるな??
…お前…死んじゃうんじゃないかと思って…」
ペタペタと鈴葉の頬を軽く叩きながら、…はぁ…とタイチは大きな溜め息をついた。
「……………………───あ…死ぬ事は考えてなかった……」
「とりあえず…上がっていいか…?」
「…傷心の乙女の部屋の中に入って…何する気よ…?」
タイチは「プクッ」と笑うと、鈴葉の頭をわしわしと撫で、
「そういう言葉が出るなら、もう大丈夫だな…上がるぞ~」
と言って、ドスドスと部屋の中へ入って行った。
最初のコメントを投稿しよう!