163人が本棚に入れています
本棚に追加
「…高梨…これだけは言わせてくれよな…?
オレは誰の味方でもない。
まぁ…唯一味方するなら、産まれてくる赤ちゃんの味方かな…?
そりゃもちろんユウヤの優柔不断な態度は許せるモンじゃねぇし、アカリにだって…オレは失望してるよ。
…でもな、子供に罪はない。
子供は授かりモンだし、産まれて来たいって思ってるハズなんだ。
ただの一度の過ちで殺されるだなんて…かわいそう過ぎるだろ?」
「………………………」
鈴葉の頭に、タイチの大きな手が乗った。
「──だから、オレらが大人になって、アイツら2人を許してやらなけりゃいけないと思う。
産まれてくる子供が…幸せに暮らせるように。
アイツら2人の心が罪悪感でいっぱいだったら、子供は何の為に産まれてきたのだろう…て思っちまう気がするんだよな…」
「……………」
「──ま、すぐに許せるモンじゃねぇと思うし、アイツらのすべてを許せ…とは言わない。
ただ…許す覚悟が出来たら、アイツらの顔を見に行ってやってくれ」
最初のコメントを投稿しよう!