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「(…いけない!
早くココから退散しなきゃ!!…通報されちゃう!!)
──…あぃたぁッ!!!」
勢いよく起き上がろうとした鈴葉の右足に激痛が走った。
「(…ウソでしょ…
…何でこんな時に…!!
私のバカッ!!!)」
──その時…
爽やかな風が鈴葉の前を横切った。
目の前には、華奢で美しい指が見える。
「大丈夫ですか…?」
「──へっ!?」
顔を上げると、美しい顔立ちの青年が跪き、鈴葉に手を差し伸べていた。
「……あっ…はぃ…///」
鈴葉は青年の手を取ると、ゆっくりと立ち上がった。
「(……この人……かっこいぃ……////)」
今までのドン底から一転、今は幸せの絶頂にいるかのように、鈴葉はポーっとして青年に見惚れてしまっていた。
「(……はっ!!!!)
あぁっ…あのっ、ああああありがとうございますっ////…ぃッ…!!」
「如何されましたか…?」
「いっ、いえ!なんでも…」
「……………………」
青年は少し考え込むと、…スッ…と足に触れた。
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