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溢れる涙をこらえ、鈴葉はニコッと笑ってみせた。
「………………」
「…グス…あ…手当て、ありがとうございました」
「…あ…いえ…」
鈴葉はペコリと頭を下げると、パンプスを手で持ち、ゆっくりと歩き出した。
「お待ちください」
「…へっ?」
「その…申し訳ございません。何も知らなかったとはいえ…あなた様に涙を流させてしまいました」
「…いゃ…これは私が勝手に流しただけですから」
「…ですが「大丈夫です♪本当にありがとうございました!!居綱さん!!!
それでは…失礼しました~」
───…パタン…
鈴葉は痛む足をこらえ、少しずつ廊下を歩いていった。
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