誕生

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 「なぁ博士、まだかよ~…」 俺は柳 慎太郎。26歳、元走り屋だ。 なんで"元"が付くのかって? それは聞かないでくれ…  「もうすぐだ…っ」 この人は川村 寛司(かんじ)。俺の身代わりを作ってくれるクルマ好きの博士だ。 博士 「ここをこうして…… 出来た!」 慎太郎 「ホントか!? サンキュー!」 博士 「もうちょっとマシな言い方は無いのか~?」 慎太郎 「悪ぃな、口が悪くてよぉ」 慎太郎は車椅子から身を乗り出し、偽の自分に触れた。 慎太郎 「って…全然似てねぇじゃんか!」 博士 「当たり前だろ。あえて似せてないんだ。」 慎太郎 「はぁ?意味分かんねぇよ。」 博士 「名前違うのに顔一緒じゃおかしいだろ?」 慎太郎 「別に…まぁいいや、よろしくな!もう一人の俺!」
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