誕生

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 「おっさんの古っ!」 博士 「しょうがないだろ、金が無いんだから…」  「へぇ~」 そう言ってもう一人の俺はビートルに乗り込んだ。  「乗り心地悪ぃなぁ~」 博士 「づべこべ言うなよ。」  「はいはい。」 慎太郎 「先に行っとくかんな!」 慎太郎はクルマを走らせた。 20分後。  「慎太郎!なんでこんなに遠いんだよ!」 慎太郎 「しゃあねぇだろ!?当たり前な事を聞くなよ!」  「おぉ…怖いねぇ~」 慎太郎は無視して家のドアを開けた。 慎太郎 「ハイどうぞ。」 みんなは部屋に入った。座るなり博士が話し始めた。 博士 「よし。まずはお前の名前からだな。」  「俺? あ、そういえば名前なんだっけ…?」 慎太郎 「だからまだ決まってねぇんだよ。」  「あっ、そうなんだ。」 慎太郎 「名前ねぇ…」 博士 「龍ってのはどうだ?」  「いいねぇ!カッケーじゃん!」 慎太郎 「下は龍で決定!名字は…」 龍 「名字はいらねぇよ。」 博士 「そ、そうか。よし、じゃあクルマは…」 慎太郎 「俺の車庫に眠ってるよ。」 龍 「まさかさっきのじゃねぇだろうな?」 慎太郎 「まぁ来てみろよ。」 慎太郎は地下にある車庫に龍を案内した。 慎太郎 「見て驚くなよぉ?」 龍 「おぅ。」 慎太郎はドアを開けた。 そこにはピッカピカのS2000があった。 龍 「うぉ~!めっちゃカッケーじゃん!これ慎太郎の?」 慎太郎 「現役のときのだな。」 龍はクルマの周りをグルグルと回っている。 龍 「このカナードとかめっちゃ好き!これ、俺にくれんの!?」 慎太郎 「おぅ、頼んだぞ。」 龍 「頼む?なんだそれ?」 博士 「そうか、まだ言ってなかったな。」 龍 「だから何が?」 慎太郎 「それは部屋に戻ってからな。」
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