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のだが、未だにラミナス以外の神々を信仰する者は存在し、彼らは異端と呼ばれている。
彼らは地下に祠を造り、そこで彼らの神々を祀っている。
度々異端狩りが行われているのだが、それは既に平穏な日々に退屈している騎士達の鬱憤をはらすものと化し、地下の祠から運び出される遺体は家族のもとに送られることはない。
遺体が運び出される場に不幸にも立ち会ってしまった者も同じ末路を辿り、幸運にもその場から逃げ出せた者の話によると、遺体は角切りの肉の塊のような形にまで斬り刻まれ、骨は騎士達が買う犬に与えられていたという。
ラミナ王国で犬が占める立場は大きい。
愛玩用として飼われる犬もいるが、多くは狩りの友として、或いは旅の仲間として人々に親しまれている。
小規模な戦闘や、掃討戦時にも犬が活躍する。
ラミナ王国の騎士達は馬を大切にしている。
その為、馬に跨がり戦うことは希だ。
また、ラミナ王国の剣は頑丈であるとは言えず、剣が衝撃に耐えられないことも理由にあげられる。
その為、基本的には歩兵が中心となり戦う。
しかし、『天魔戦争』には馬に跨がり戦う誇り高く高潔騎士の物語が多く見られ、フリンもその一人である。
単に騎士が馬に跨がり剣をふるう能力が無くなってしまっただけだと嘆く声も多い。
事実、戦いと言えば領地の境界線をめぐる小競り合いと異端狩りだけで、そのいずれでも騎士達の蛮行が目立つ。
老人達が『今の世に本当の騎士はオルレイの御大将以外にいない』と嘆くのは最もである。
が、オルレイの頭首にしても単に異端狩りに参加しないというだけで、実は腰抜けなのではないかと疑う声もある。
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