532人が本棚に入れています
本棚に追加
親父と、母親が相次いで死んだ。
怖かった。
これからどうすればいいのか見当も付かないことが。
嫌だった。
頼る人がいない現状は。
【助けて…助けてや…】
ただただ泣いていた。
一人は怖いねん。
前の暗闇に手を伸ばせば誰か助けてくれるって信じていた。
それは正しかった。
「なんで、んな目してんの?お前」
低く響く、深く落ちるような声
「俺と一緒に居れ、な?」
【そしたらさみしさなんてけしてやるから】
嗚呼
まさに光やったんや
「はい」
逃げ道としてじゃなく
希光をつたうように。
end
最初のコメントを投稿しよう!