甘いお兄さん

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兄さんの料理は世界で一番。 そう言えるくらい昔から料理が上手かった。 特に夕食のあとに出るデザート 他の店では甘味が食べれなくなってしまう程それは美味しくて。 「兄ちゃんはほんと料理上手やねー」 「そうか?ま、料理ちゅーか甘味物やけど」 「兄ちゃんが男なの勿体無いわ!俺が兄ちゃんを嫁にもらう!」 「ははっ…そりゃ楽しみや」 そんな会話をしたのは、多分俺が9歳、兄さんが19歳のころだった。 まぁ今はそんな【憧れの兄ちゃん】の化けの皮も剥がれ… 「店に女つれてくんな糞兄貴!」 「連れんなー貴ちゃん…お兄ちゃんと貴ちゃんの仲やろー? あ、親父には黙っといてな」 こんな有り様。
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