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もう身体も限界なはずだ、本当はベッドで寝てることが一番なのに…
こいつはいつも俺の前では笑顔だった。それに性的な欲求以外俺に当てることはなかった。それは愛されていたからって言うのはよくわかる。
つまり、
こいつはわがままを言ったことがない。
いつも一人で解決している。
それは俺のせいでもある。
「福ちゃん、」
「………」
ああもう、呼ばんといて
そんな顔で見んといて
お前がいま俺に何をしてほしいかなんて考えたくもないねん
「…ッフ…」
「徳井……」
「ふっぐ、ちゃ…ん…ずぎ…」
だらしなく涙を流しながら必死で気持ちを伝える。
わかったよ、もうわかった
「徳井、徳井、徳井」
「……………」
「一人は嫌や。俺も死にたい、死にたいんや」
「福ちゃん…」
首に手をかける。
「福ちゃん、だめや…俺は、できん。そんな.福ちゃんを殺すなんて」
「俺はやるんやで?俺だけ犯罪者はいやや、一緒に地獄いこうや、」
少しだけ驚いた顔をしながら徳井は涙顔で笑った。
この上ない程嬉しいというように。
徳井は俺にキスをする。
「…なら、地獄でも一緒に居れるな」
そういって徳井も手をかけた。
「ありがとう」
「さようなら」
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