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職員室へと向かう途中だった。
俺はふと廊下の窓から見えた校舎に目が行く。
何も変わっていない。
風景、匂い、雰囲気何もかも。
思い出に浸っていると、屋上に目をやった俺は首を傾げる。
そこに見えたのは一人の少年。
制服姿からして生徒なのだろう。
いや待て、制服じゃなかったら不審者じゃないか……
「サボりか……行って注意でもして来るか」
来て早々、授業放棄者と対面とはな。
相手が俺で残念だったな若造。
って生徒が若造なら俺はじじぃか!
理事長だったら化石になってしまうな……うん、今のは訂正しておこう。
「職員室……後でいいか」
俺は早歩きで屋上へ向かった。
廊下は走るなという決まりを守った結果だ、間違ってない。
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