ターゲット

2/2
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
「ほら、早く私の靴を嗅ぎなさい。…まさか、こんな簡単な事ができないって言うの?」 彼女は机の上に自分の足を置いて、目の前にいる男子生徒に自分の靴を臭えと言うのだ。 しかも、その靴は何年間も履きっぱなしで、臭い以上のレベルを越した臭いだ。そんな靴を臭えと言われて素直にはい、臭いますなど言う人間はいないだろう。だがしかし、彼女の場合、不可能を可能にしてしまうのだ…。 「さぁ、早く!!!」 大きな声で怒鳴った彼女にビクッ!とした。まじまじと男子生徒は彼女を見て、ゴクリ、と生々しい唾を飲み込んだ。 「…やっぱり、無理だよ…」 男子生徒は俯き小さい声でそう言った。 すると彼女は… 「あっそう!……なら、嗅ぐまで苦しませてあげるだけよ」 グッ!と両手で男子生徒の首を絞め、ニヤニヤと彼女は笑って楽しんでいる。 男子生徒は突然の事にパニックになり、目を白目に変えて気絶した。 「…なによ、つまんないわね…」 パッ、と首を絞めていた手を離し、両手をはたきながら白目になった男子生徒を睨めつけた。 「あーあ、また次のターゲット見つけなきゃいけないじゃない。……さぁて、次は誰にしようっかな♪」 ルンルン気分で彼女はその場を後にした。 *END*
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!