第二章

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その真っ直ぐな瞳は音羽を捕らえてまるで金縛りにあったかの様に身動きが出来ないでいた。 「わ……わかんないよ…」 目を逸らして音羽は息が出来ないくらい緊張していた。 「俺、ずっと貴方の事姉さんじゃなくて女で見てたんだよ?今もそうだけど」 「何バカな事言ってるのよ…」 「バカな事?そうかもな…けど俺達は血なんか繋がってないし…親が勝手に決めたキョーダイだろ?」 確かに今の父親と音羽は血が繋がっていない。 連れ子同士の再婚だとも知っていた。 けれど一輝の考えはおかしい。 「バカな事言わないで!」 音羽は弟を睨むように見た。 「あたしはあなたの事は血が繋がっていなくても弟よ。弟にしか見えないっ」 捕まれていた腕を振り払い声を荒げて言ってしまった。 「受け入れられないって事…か」 やめてよ… どうしてそんな淋しそうな目であたしを見るのよ…?
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