第二章

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家に帰ると両親の靴がなく弟の靴だけがあった。 それを見て溜め息が出た。 「溜め息が出るくらい俺の事嫌?」 玄関の明かりがつくと目の前に一輝が立ってこちらを見ていた。 「別に…」 一輝の横を通り過ぎようとした時に腕を掴まれた。 「っ…次は何っ?…もうやめてよ!」 強い力で腕を掴んだままうなだれてしまった。 もう何が何だかわかんない…。 「一体何…一輝は弟なの…なのに…ずっと頭から離れなくて…あんたのせいで淳司とも喧嘩しちゃって…一輝って何なのよ…あたしの頭の中から消えてよっ!」
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