190人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日。事件の二日前。
野久保は別のバラエティー番組の収録に出ていた。
収録が終わった後、野久保は出演者たちを集めて上地が昨日見付けた石について話した。
「あれ?それなら、俺も似たような石昨日拾ったぞ?」
そう言ったのは番組のMCだった。
「え?」
「色は入ってねえけど」
MCがポケットから取り出した石は野久保が持っているのと同じ形をしていたが、野久保の物と違い色が無く代わりに光にかざすと中央部が蜃気楼のように揺らいでいた。
「透明に光っているみたいですね」
野久保が言った。
結局持ち主を知っている人はいなかった。
持ち主が見付かったら連絡する事を野久保はMCと約束してその日は解散になった。
最初のコメントを投稿しよう!