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その後、野久保は品川から逃げて家を飛び出し今に至る。
「はぁ……はぁ……」
体力がある野久保だったが、段々息が上がってきていた。
物影に隠れて様子を見ていると、追っ手が増えている。
品川の相方の庄司が、品川と一緒に野久保を探していた。
野久保がそれに気付いた直後、
「あ!いた!」
庄司に見付かった。
野久保は全速力で逃げた。
しかし、追い掛けてくる庄司との距離がどんどん縮まっていく。
これまでか。
野久保がそう思った時、目の前に立ちふさがるように一台の車が止まった。
「!?」
野久保が驚いて立ち止まると、
「乗れ!俺はお前の味方や!」
開いていた助手席の窓から声がした。
野久保は深く考える時間も無く後部座席に飛び乗った。
直後、車は急発進した。
悔しそうな顔をしている品川と庄司が窓から見えた。
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