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残された後のティエリアを考えると、どうしてもやるせない。
どうにかして「ココロ」を教えてあげたい。「人」として生きる喜びを、教えてあげたい。
「…ニール…？」
「どうして、泣いているのですか？」
いつの間にか目の前にティエリアがいた。ティエリアに気づかないほど俺は考え込んでいたのか。
自分の流す涙に気づかないほどに。
「歳をとると涙もろくなっちまってね…」
「俺に残された少ない時間で、俺はお前にどれほどの物を教えてあげられるのか」
「お前にどれほどの物を残してやれるのか」
「…お前に、ココロを与えてやれるのか、とか」
「お前を残して逝くことを考えると、涙が止まらないんだよ」
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