キセキ

4/7

15人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
さいごの、よる。 その日はよく晴れた日で、星がどこまでも広がる夜だった。 彼は急に容態を悪化させ、誰から見てももう、だめだった。 医者を呼ぼうとした僕に「どうせもう、だめだから」と、息を荒げたなか、途切れ途切れに言った。 「最期は、お前に看取ってほしい」 と。    
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加