サンビカ

亡くしたココロ

最近のニールは、良く喋る。自分のこととか、世界のこと。人のこと。

そして、パソコンと向き合うことも多くなった。何やら打ち込んでは悩み、悩んでは打ち込んで。なにかプログラミングをしているようだった。

「なにを、作っているのですか？」

ある日そう聞いた僕に、彼は疲れを浮かべた笑顔で

「お前の亡くしたココロを、な」

と一言だけ言った。