口止めの条件

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「あ~また昨日先輩に怒られた~」 昼休みの教室、ほのかは片手にパンを持って食べつつ、片手で肩まである髪をいじっている。 見ているほうには、違和感を感じるが本人には自然らしい。 「でも、彼氏の若宮君に励ましてもらってたじゃん」 香月はトレードマークの赤い縁の眼鏡を拭いている。 「そう♪ 景義は優しくて、カッコいいし完ぺき♪」 「……盲目ね 眼鏡かなんか買ってあげようか?」 「ひどっ カッコいいわよ景義はっ じゃあ彼氏なしのあんたがカッコいいと思うのは誰よっ」 ほのかは香月に詰め寄る。 「……2ーAの早瀬蓮哉かな? 頭もいいし~、てか彼氏より部活がいいかな?今は」 「彼氏いらないって…優音と変わらない…てか、理想高っ でも、放課後とかはヤバいグループとつるんでるとかいろんな噂あるじゃあない」 「理想じゃあないよ ただ単にカッコいいやつ言っただけよ」 「まぁ~ そうだけどさ あんたはどう思う? 優音?」 「…………さぁ?」 優音はボ~としながら答える。 『…………』 「なんか昨日から絶対変よ 優音」 ほのかは香月に耳打ちする。 「そうよね、 今も大好きな本、読んでないし」 ゴメンよ二人とも心配させて 優音は心の中であやまる。
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