早瀬蓮哉

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「ピアノはいつから弾いてたの?」 何となく話題を変えてみる。 「ん? 3歳かな?」 「3歳!!」 そんな小さい頃からやってたらうまいはずだよ~ 「婆ちゃんがピアノ先生だったんだ 俺もピアノ好きだから良く婆ちゃんに通ってたなぁ」 「そうなんだ~ 作曲はいつぐらいからやってたの?」 「9歳かな? なんか、自由に弾いてみたくなって 気がついたら、こんな風に作曲してた」 「気がついたらって…… すごいな」 「でも婆ちゃんが2年前に死んでからはピアノ弾くとこがなくなったから、曲は作ってなかったな」 蓮哉はちょっと悲しそうな顔をする。 「ゴメンなんか私……」 「いいよ別に 俺が勝手に話してるだけだ」 少し微笑んで蓮哉は言う。 ……綺麗、なんかひきつけられる… 思わず優音はそれに見入る。
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