筋肉野郎爆誕

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変わらぬ愛で優しく 包むように彼は笑ってる。 その頬は もはや筋肉の形がよくわかる。 それほどの悲しみを 彼の笑顔が優しく包んでいるのだと 僕には一目でわかるのだ さっきも 述べたのだが 彼は とても筋肉がある それは 見かけだけのものではない。 弱い人間を みると 彼は自分の無力さに 涙が出てしまう いや 泣いているのは 筋肉なのである 筋力が足りないと 泣いているのだ 彼の筋肉は 汗という涙を流す 弱さが彼を強くしたのだ 僕が彼に尋ねたことが あるのだ。 『なぜ、そんなに 身体を鍛えるのだ?』 『赤の他人の為になぜくるしむのだ?』 筋肉野郎は 俺にこう言った… 『オデは…人が悲しむのみるくらだいなら…オデがナキダイ…』 僕は泣いてしまった… 彼の優しさに 自分自身の浅はかさに なぜか…彼の言葉は 僕の胸を締め付けた…
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